積立投資シミュレーション 2021年2月末
2017年3月から開始した積立投資は上図表のようになりました。開始からずっと元本近辺で、昨年はコロナで大暴落、で不安だった方もいると思いますが、この数字を見て少しほっとしたのではないでしょうか?
ただし今後も暴落や低迷がたびたびあります。それでもしっかりと積立を継続していきましょう。
NYダウ平均 高値更新
2月のNYダウ平均株価は24日に31,961.85の最高値をつけましたが、その後月末にかけて2日連続の大幅安、2日間で1,000ドルを超える下げになりました。
日経平均株価も15日には30084.15円と約30年半ぶりに3万円を上回りました。その後月末にかけて下落し再び3万円を下回ってしまいました。
この下落を受けニュースには次のような見出しが並んでいます。
月末の下落時の見出し
- 東証終値、1202円安 世界同時株安の様相
- 株安・債券安・円安のトリプル安:識者はこうみる
- NYダウ469ドル安 金利上昇一服もなお警戒感
- 金利上昇でなぜ株安? 安全資産に資金移動
- 3月株価「波乱の幕開け」
この数日前の最高値更新時の見出しは以下のようなものでした。
- NYダウ最高値、一時3万2千ドル 経済正常化に期待感
- NYダウ最高値更新 バイデン氏の経済対策に期待
- NYダウ、最高値上回って推移 経済対策の成立期待で
- 日経平均3万円、「長期では通過点」「当面は振れ大きく」
このようなニュースや解説に惑わされずに積立を続けることが大切であることが改めてわかりますね。
お金を殖やしたのはどっち?
この春から積立を始めることを検討している人、増額を検討している人、も多いのではないでしょうか?
ところが、
- 随分値上がりしてしまったが大丈夫か?
- 巷ではバブル崩壊が近いなどと言われているが・・・
ということで値下がりしたタイミングで始めたい(増額したい)、と考えている人もいるかもしれませんね。今月は積立投資ではタイミングは重要か、について検討してみましょう。
下図は1ページ目の推移グラフでも使っている株式75%のファンドの昨年1月から今年2月までの基準価額の推移です。
Aさんは2019年12月末19819円の時から毎月1万円の積立を始めました。
BさんはAさんが積立開始した時期に値下りを予想していたので積立を始めませんでした。
その後、Bさんの予想は当たり2月から暴落、3月の底値を確認して4月17486円の時から毎月13637円の積立を開始しました。
今年2月までの積立総額は二人とも15万円です。
Aさん:10,000円×15カ月=150,000円
Bさん:13,637円×11カ月=150,007円
2021年2月末時点の二人の評価額は以下のようになります。
Aさん:173,720円
Bさん:170,000円
高値から始めたAさんの評価額の方がタイミングを見事に当てたBさんの評価額よりも3,720円多くなっていました。これは2月、3月の値下がり時に購入をしたことでトータルの口数が多くなったことによるものです。
一括投資では?
積立ではなく一括投資をしていたらどうなっていたでしょうか?
2019年12月に投資したAさんの100万円は2021年2月末には1,149,200円になりました。一方、タイミングを当て2020年4月に投資したBさんの100万円は1,302,528円になりました。
こうしてみると次のようなことがわかります。
- 一括投資では投資時期によって成果が大きく変わることがある
- 積立投資ではタイミングによる影響は思っているより小さい •
長期の積立投資で重要なのは、タイミングではなくタイム(期間)です。値動きに惑わされず早く始めて長く続けることが大切だと改めて感じますね。