2021年6月末シミュレーション
6月のNY市場は、金利上昇を示唆する内容のFRBの動向を受け下落しました。それを受け6月21日の日経平均株価は953円安になりました。
ニュースには以下のような見出しが並びました。
- 株価一時1100円超値下がり 終値900円超下落 4か月ぶりの下落幅
- 日経平均が1000円超安、FRBの姿勢変化でリスクポジション巻き戻し
- 日本株安、アジアで突出 一時1000円超安に3つの理由
その後FRBが現在の低金利政策を継続することが伝わると月末にかけ日米とも回復しました。
今後もワクチン期待が失望に変わったり、各国の巨額の財政出動の効果が期待を裏切ったりすると大きく値下がりする場面もあるかもしれません。
国際決済銀行(BIS)が先月公表した年次経済報告書では世界経済について3つのシナリオが示されました。
- パンデミックが次第に落ち着いて消費拡大が継続、物価上昇も限定的
- 物価上昇が予想以上に進み予想を超える金融引締めになる
- パンデミックが制御できず景気回復がとん挫する
2,3の場合にはショック安になるかもしれませんが、株価の上下に関わらず企業活動、経済活動は継続するはずです。
長期の積立投資では企業が生み出す利益を獲得することが目的です。日々値動きを解説するもっともらしいニュースに惑わされずに継続することが大切です。
見出し
積立投資シミュレーション
2017年3月から開始した積立投資は上図表のようになりました。コロナ暴落時に積立を継続し口数を増やしたのが奏功し評価額は積立元本を大きく上回ってきました。
下図は株式75%型の期待利回り5.5%(想定値)と実績値の比較です。52カ月経過時点で想定値の58万円を10%程度上回っています。
ただし今後も暴落や低迷がたびたびあります。それでもしっかりと積立を継続していきましょう。
一括投資のシミュレーション
2013年12月末の1000万円を一括投資した場合のシミュレーションです(シミュレーションの前提条件・注意事項はこちらをご覧ください)。オレンジのラインはポートフォリオの想定利回り(5%)、青のラインはポートフォリオの実績値を表しています。
ポートフォリオは2.32%上昇しました。
2013年末に投資した1000万円は2021年6月末時点で18,725,964円、前月比プラス425,277円、プラス2.32%と堅調に推移しました。5%の想定値に対しては、プラス29.87%と大幅に上回っています。
ポートフォリオを構成している各アセットクラスごとのファンドの月間の騰落率は以下になりました。
世界株式:2.40%
ハイイールド債券:1.87%
新興国債券:-0.10%
グローバルリート:2.94%
取崩し運用のシミュレーション
定額取崩しのシミュレーション
上の2つの図は 2013年末に3000万円で運用を開始、その後半年ごと(6月と12月)に(A):63万円(税前)、同じく半年ごとに(B):80.01万円、の取崩しをした場合のシミュレーションです(シミュレーションの前提・注意事項などはこちらをご覧ください )。
ポートフォリオの期待収益は4%程度なので、(A)は、元本はあまり減らないように取り崩し、(B)は35年程度で取り崩し最後はゼロになるような想定です。
(A)年間126万円の取り崩し | (B)年間160.02万円の取り崩し | |
評価額 | 33,315,402円 | 30,392,380円 |
取崩し総額 | 8,820,000円 | 11,201,400円 |
合計 | 42,219,831円 | 41,593,780円 |
取崩し後想定額に対して(A):13.74%、(B):17.96%、と順調に推移しています。
定率取崩しのシミュレーション
上図は株式100%のポートフォリオで定率取崩しを行った場合のシミュレーションです。当初投資金額は3000万円、運用開始は上記定額取崩しと同じ2013年末からです。
世界株の期待収益:6%、年間取崩額:残高の5%、とした場合の想定値と実績値
2013年末に3000万円からスタートし、約1200万円取崩し、残高が4400万円と順調です。
積立投資、一括投資、取崩し運用、とも順調です。今後も時として大きな下落があると思いますが、値動きと値動きを解説するニュースなどに惑わされずに継続していくことが成果につながると考えています。