積立投資シミュレーション 2019年12月末

2017年3月から始めた投資信託の積立は上記のような結果になりました。

2019年は1年を通じて米中貿易問題に振り回されましたが、FRBによる3回の利下げ、堅調な米国企業業績を背景に、年初の悲観的な見通しに反し日米とも大きく値上がりしました。

2020年は米国大統領選挙の年です。

世界最大の権力者を決める一大イベントです。新しい大統領のかじ取りが政治や経済にも大きな影響を与えます。

当然株価にも大きな影響を与えるので、 「選挙によって株価が・・・」 とか 「誰々(●●党)が勝つと株価が・・・」 、といったニュースを目にすることも多くなると思います。

今月は、そのようなニュースを目にしたときに長期の積立投資家はどのように考えれば良いか整理します。

ニュース・イベントへの対応は投資スタンスによって異なる

短期の投資家の場合にはイベントやニュースに注意して上手に売買をする必要があります。

企業に厳しい政策をあげている候補者が勝ったら売り、企業活動を推進する政策をあげている候補者が勝ったら買い、など状況に応じて対応することが必要になります。

一方、長期の積立投資の場合はどうでしょうか?

こちらは1985年以降のNYダウ平均株価の推移と米国大統領です。

これを見てどのように感じますか?

日々小さな値動きがあり、時として大きな値下がりはあるものの右肩上がりをしている、と見えるのではないでしょうか?

株式投資では株価に影響を与える様々な状況を予想して、良い商品を良いタイミングで売買することが必要と思われています。

ところがこのグラフを見る限り、誰が大統領になっても長い目で見れば、売り買いせずに継続することで十分よい成果を得ることができていたことがわかります。

何故良いタイミングで売買しなくてよいのでしょうか?

それは株式会社そのものが環境の変化に対応し事業を成長させようとしているからです。

新しい大統領の政策が自社にとって不利な場合もあるかもしれませんが、だからと言って事業を諦めるわけではありません。企業はその環境の下、どのように事業を発展させるかを常に考え行動しているはずです。

1985年のNYダウ平均は1300ドル程度でした。2019年末で約21倍に値上りしていることになります。これは企業が成長し、企業の経済的な価値が上がった結果によるものです。

大統領選などの大きなイベントは短期的には株価に影響を与えることは間違いありませんが、時間の経過とともに企業が成長するのを待つ、という視点が長期投資では大切になります。