積立投資シミュレーション 2020年2月末
2017年3月から始めた投資信託の積立は上記のような結果になりました。
2月の株式市場は月末にかけてコロナショックで大幅に下落しました。
12日にNYダウが史上最高値の29551ドルをつけ、3万ドルの期待も膨らみましたが最終週はコロナショックから連日の大幅安になりました。29551ドルの高値から14%の下落、最終週の1週間で12%の下落、月間でも10%以上の下落になりました。
新聞やニュースでは連日、経済や株価への影響が報じられ不安を感じる人もいるかもしれませんが、このような時こそ、確定拠出年金の積立では、何を目標にどのような方法で投資しているのかを再確認することが大切です。
ニュースなどでは、
- 起こった事の解説
- 当面の投資家心理
- 次の決算への影響
などによりマーケットがどのように動くかの短期的な値動きに対する予想や解説が多いように感じます。
短期的な値動きで利益を得るための投資であればこれらの解説は有用かもしれませんが、長期の積立投資では別の視点が重要です。
この10年、もっとも世の中を変えたものの一つにスマートフォンがあります。スマートフォンが世に広がり始めたのはまさにリーマンショックの最中でした。
このような技術やサービスの開発はコロナショックの有無にかかわらず各企業で行われています。長期投資では、このような企業活動が将来の企業価値=株主価値、につながるのを待つ、という視点が大切です。
今月は過去のNYダウで大きな値動きがあった事例から今回のコロナショックにどう対応するべきか整理してみます。
下図は1985年から2020年2月までのNYダウの月間の騰落率です。グラフが上に伸びているのがプラスの月、下に伸びているのはマイナスの月です。
改めてこうして見ると、株価というのは毎月上がったり下がったりしているものだ、という事がわかります。10%以上の下落があった月は422ヵ月中9回でした。
今回のコロナショックも相当大きな下落であることがわかります。
今後米国での感染者拡大が顕著になったり、経済活動の停滞により企業の倒産から金融機関の回収不能などにつながってくるとさらに大きな下落につながるかもしれません。
上記グラフを別の角度から見てみましょう。
株式投資では、株価の上がり下がりを上手に捉えることが大切だ、というようなことを聞くこともあるかもしれません。ところが上に行ったり下に行ったりのグラフを全部足すと+338%、月平均0.8%のプラスになります。
下図は同じ期間のNYダウの推移です。1985年1月に1300ドル程度だったNYダウは2月に大幅に下がったとはいえ25000ドルです。
このように見てみると株価は、
- 日々上下している
- 時として大きな下落がある
- 数年に渡り低迷することもある
- 長期で見ると上昇している
という事がわかります。
長期で上昇するのは株式会社には経済活動によって得た利益が蓄積されていくからです。
時間をかければ、株式会社が稼ぎ出す利益の蓄積を得ることで十分に資産を殖やすことができる、という事を理解して、短期の値動きの予想を放棄すると資産運用がとても「楽」になります。
春はライフプランが変わる時期でもあります。家計や収支などを確認して将来に向けて毎月どのくらい積立ていけばよいかを検討しましょう。