積立投資シミュレーション 2020年6月末
2017年3月から始めた投資信託の積立は上記のような結果になりました。
6月も株式市場は堅調に推移しました
6月のNYダウ平均株価は、8日に27,572ドルとコロナ前の高値29,551ドル(2/12)の93%まで値を戻しました。その後、第2波への懸念などから調整する動きとなりました。
株価に関しては大方の予想に反して急回復しましたが、最近よく出てくる言葉に、「株価と実体経済との乖離」があります。実際に私たちの生活もまだまだいろいろな制約があると感じている方も多いのではないでしょうか?
7月1日に発表された日銀短観でも、企業は先行きについて相当厳しく見ていることがわかります。
また、IMF(国際通貨基金)は先月、金融市場の動向に関する報告書の中で、「株価の上昇は各国主要中央銀行が行っている640兆円にも達する異例の金融緩和によるもので、景気の先行きに大きな不確実性がある中で株式市場と実体経済に乖離が生じている、とりわけアメリカと日本の株価が割高だ」指摘しています。
今後についてはコロナ終息への期待とこのような懸念が交錯し、時として大きく動くこともあると思います。しかしながら、短期的な値動きとそれを解説するニュースに惑わされずに積み立てを継続することが将来に向けての資産形成には大切だと考えています。
積立投資開始当初は口数(量)に着目しよう
ここ数年で積立投資を始めた人の中には、こんな調子で本当に殖えるのか疑問に感じている方もいるかもしれません。
実際に、前ページのシミュレーションを見て、40か月も経過したのに少ししか増えていない、と感じるかもしれません。今月は、シミュレーションで使っているのと同じ商品をリーマンショックの直前から積立をしていた場合どうなっていたかを見てみたいと思います。
下図はシミュレーションで使っている株式75%の商品の2007年1月から2020年6月までの価格の推移です。2008年のリーマンショックでは前年に付けた高値から約40%下落しました。
下図は、上記の商品を同じ期間毎月1万円づつ積立投資をしていた場合どうなっていたかを表しています。
2012年までは積立額を下回っていますが、その後投資額を大きく上回ってきていることがわかります。
こちらの図は積立推移の2007年から2013年3月までを拡大したものです。
2009年2月には、積立額26万円が評価額172,084円と大きくマイナスになってしまいました。その後も低迷を続けましたが2013年になりやっと評価額を上回り、その後も積立を継続した結果、161万円の積立合計は、2020年6月末時点で2,373,840円と約1.47倍に殖えています。
積立投資は毎月購入を継続するので購入価格が平準化し、積立当初のまだ保有口数が少ないうちは、値上がりや値下がりの影響が一括購入に比べ少なくなります。
しかしながらある程度口数が貯まった後は値動きの影響を受けるようになります。
確定拠出年金のような老後準備の積立では、騰落率も大切ですが、いくら貯めているか、という口数(量)も同じくらい大切になります。特に積立期間の前半は口数(量)に着目してはいかがでしょうか?
今後も、●●ショック、バブルの崩壊、大災害、戦争、などがあると株式市場は大きく調整をします。そのようなことがあっても企業は成長を目指して活動をするはずです。
日々のニュースや値動きの予想に注目するのではなく、口数を積み上げながら「世界中の企業の成長を待つ」、というスタンスでいることが積立投資のコツではないでしょうか?