一括投資シミュレーション 2020年8月末

2013年12月末の1000万円を一括投資した場合のシミュレーションです(シミュレーションの前提条件・注意事項はこちらをご覧ください)。オレンジのラインはポートフォリオの想定利回り(5%)、青のラインはポートフォリオの実績値を表しています。

2013年末に投資した1000万円は2020年8月末時点で14,617,449円、前月比748,854円、+5.40%%と大幅に増加しました。

ポートフォリオを構成している各アセットクラスごとのファンドの騰落率

世界株式:7.19%
先進国債券(日本除く):-0.13%
ハイイールド債券:1.44%
新興国債券:0.13%
グローバルリート:2.97%

世界株 時価総額最高に

8月の株式市場は、日経平均6.69%、NYダウ7.57%、ハイテク企業が多いといわれるナスダック9.59%、と大幅に上昇、世界株の時価総額はに2019年12月以来、8か月ぶりに過去最高を更新しました(9/2・日本経済新聞)。

現実の生活はまだコロナの影響を受けていますが、株式市場はコロナ前の水準に戻りました。

特徴的なのは資金が米国と中国に集中していることです。

記事によると、電気自動車のテスラの8/31の売買代金が、わずか1社で東証一部全体の3倍だったそうです。また、コロナ後の株式市場を象徴する会社の一つであるビデオ会議システムを提供する米国のZOOM社の5月ー7月期の売上は前年同期比4.6倍、年初来の株価も4倍以上になったそうです。

一方で、よく言われるのが「実態経済と株価の乖離」です。7/31の日本経済新聞によると、世界の主要企業の3社に1社が赤字とのこと、需要が戻るには2年程度かかる、と言われています。

需要が戻らない中、今後は各種給付が打ち切りになっていくと更なる需要低迷につながります。また、9月に入り、コロナからの回復で大幅に上昇したハイテク株が下落「テックバブル崩壊か」という議論も出てきています。

株式投資の基本は変わらないと考えてよい

日本では安倍首相が辞任、アメリカも大統領選挙を控えています。株価が戻ったのはよいけど高値警戒感も出ています。このような状況下、どのように対応すればよいのでしょうか?

短期的な思惑による値動きで利益を上げるのを目的とするのであれば、マーケットの動きを注視する必要が当然あると思いますが、数年以上の長期の投資であれば、従来同様のスタンスでよいと考えています。

株価は日々思惑や需給関係で値動きをしますが、長い目で見ると企業価値に収れんすると考えてよいからです。企業価値とは、その企業が持っている資産と将来の稼ぎ(利益)です。投資先の企業が変化する環境の中でも、売上・利益を上げようと活動を継続しているのであれば日々の値動きにかかわらず保有していればよい、ということになります。

長期投資では、マーケットや経済の動向を見るよりも、それらに惑わされずに方針を維持することが大切であることを、今回も改めて確認することができたのではないでしょうか。