積立投資シミュレーション 2020年12月末

2017年3月から開始した積立投資は上図表のようになりました。

波乱の2020年は日米とも上昇

2020年の株式相場は日米とも大きく上昇しました。NYダウは11月に初めて3万ドルを突破、日経平均もバブル崩壊後の最高値を更新しました。

2月末からのコロナショックにより、2月高値から3月安値までの下落率は、日経平均で30.7%、NYダウ平均で37.1%と大幅に下落しましたが、各国政府が大幅な金融緩和と財政出動をしたことによる景気回復期待と金余り、ワクチン開発期待などにより株価はその後回復に向かいました。

上昇をけん引したのは、withコロナ、afterコロナに需要が拡大すると見られたIT関連の銘柄でした。

マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは4月の決算発表で、「2年分に相当するデジタル変革が2カ月で起こるのを見た」、と述べました。テレワークやWEB会議など未来の働き方をコロナが引き寄せた、と言ってもよいかもしれません。

一方、航空や旅行などの業界はいまだ見通しが立たない状況です。「株価と実体経済とのかい離」も指摘されています。

当面は、新型コロナの状況、新米国大統領の政策動向などが注目されると思いますが、値動きを解説するニュースに惑わされずに積立投資を継続することが長期の資産形成では大切であることに変わりはありません。

商品選びのステップは?

今年こそは積立投資を始めよう、と考えている方もいるのではないでしょうか?

今月は長期の積立投資で成果を得るための商品選びの基本的な考え方を整理してみましょう。

商品選びは、

  1. 長期の積立投資は株式型
  2. 国内外の組み合わせ比率を決める

の2ステップになります。

長期の積立投資は株式型

下図は日本で1998年12月から販売されている先進国株式インデックスファンド(誰でも簡単に買える)です。

株式は時として大きな下落があるので解約時期によって結果が大きく異なります。下表はこのファンドを一定の期間積立した場合どうなっていたかを示しています。

1998年12月から2020年11月までの間の任意の5年間の積立をした場合、最もよかったケースは、60万円が111.9万円になりました。一方最も悪かったケースは60万円が34万円になりました。5年の積立を終えた時点で元本割れをしたケースが206中59ケースありました。

年数が長くなるに従い元本割れになる割合は少なくなり15年ではすべてのケースで元本割れはなくなります。15年以上なら必ず、というわけではありませんが、おおむね10年を超えるようなら株式型でよいのではないでしょうか?

国内外の組み合わせ比率は?

株式型といっても日本株式、先進国株式、新興国株式などの種類があります。今後の成長性などを勘案して投資地域を決める、という方法もありますが、特定の地域に賭けるのではなく各地域に分散をするのがよいでしょう。

割合については各国の株式市場の規模に準じた割合を基準にするという方法があります。現在の各地域の割合はおおむね下図のようになります。

このような割合にしておけば、当たり外れなく、世界の株式会社が生み出す利益を効率的に自分の資産に取り込むことができます。

あとは日々の株価、値動きを解説するニュースに惑わされずに長く続けて投資先の株式会社が成長するのを待てばよいだけです。 今年こそは積立投資を、とお考えの方は是非始めてみてはいかがでしょうか?