積立投資シミュレーション 2020年5月末

2017年3月から始めた投資信託の積立は上記のような結果になりました。

5月は大幅続伸しました。

5月の株価も大幅に上昇しました。

欧米ではロックダウンが解除され、日本でも25日に緊急事態宣言が解除になりました。

先進国では徐々に経済活動が再開し始めてきました。今後は、第2波への懸念とともに、個々の企業や人々の生活がどのように変化していくのか、それが経済全体にどのような影響を及ぼすのかが注目されます。

一方、新興国では感染拡大の勢いが止まりません(5月末現在)。

5月29日にはブラジルの1日の感染者数は米国を超えて世界最大になりました。衛生環境や医療提供体制などに課題を抱えており、今後も感染拡大が予想されています。

コロナ禍の中、石油輸出に頼るエクアドルとデフォルト常連国のアルゼンチンが国債の利払い・償還の延期をしました。

アルゼンチンは何と6年ぶり9度目のデフォルトです。

アルゼンチンやエクアドルに限らず、新興国は財務基盤に不安を抱える国も多く、ここが次の危機の起点になる可能性もあるかもしれません。

そうなると3月の安値をさらに下回る可能性も出てきますが、長期投資では、従来どおり積立を継続することが大切であることに変わりはない、と考えています。

コロナ相場を振り返る

今後第2波や今回の経済停滞による影響がでる可能性はありますが、2月後半以降のコロナ相場の振り返りをしたいと思います。今後も起こり得る大きな変動にどう対応するべきかのヒントになるからです。金融機関のコメント等を流用しますが、その当時の大方の見方を知るためで、見通しの当り外れを取り上げるものではないことをご理解の上お読みください。

下図はNYダウ平均株価、1月初から5月末までの推移を表しています。

2月24日に1031ドル安をつけ暴落が始まりました。翌25日、879ドル安、26日123ドル安、27日1190ドル安、28日357ドル安、と1週間で3583ドル安、マイナス12%を超える下落でした。

この時期の解説をみてみましょう。

短期的な下落の行き過ぎを表す指標も
米国株についての指標のいくつかは、短期的な下落の行き過ぎを表しているとみられます。(中略)同日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が声明を発表し、あらゆる手段で適切に対応するとしたこともあり、急落した世界の株式市場は短期的に反発が期待されます。(アセットマネジメントワン 3/2 マーケットレポート)

http://www.am-one.co.jp/pdf/report/7538/200302_infogr_market.pdf

米国株は緩やかに上昇基調に回帰していくとみます。 金融当局の緩和的な金融政策や、足元で進んだ米金利低 下、4-6月期以降の企業業績回復期待が株価の下支え材料 とみています。また、2月末の大幅調整で割高感がやや解 消したことも資金流入を促すでしょう。(MUFJ投信 2/27 マンスリーレポート)

https://www.am.mufg.jp/market/report/pdf/monthly_2003.pdf

欧米でも感染者はでているものの、まだ楽観的に捉えていたことがわかります。しかしながら下落はさらに加速し、3月9日2013ドル安、3月12日2352ドル安、3月16日2997ドル安と大幅下落を続け、3月23日には18591ドルと2月12日の高値29551ドルから10959ドル安、マイナス37%になりました。

下記はこの時期の解説です。

ボラティリティの安定を静観したい

(前略)相場転換点は見極め難いものの、個別銘柄の割安感より市場全体を覆う信用不安の改善、ボラティリティの安定が、まずは必要となるでしょう。(MUFJ投信 3/27 マンスリーレポート)

https://www.am.mufg.jp/market/report/pdf/monthly_2004.pdf

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかる時期を根気よく待つ展開

(前略)世界各国で金融・財政政策が発動され、政策のさらなる追加も十分想定されます。その効果は、新型コロナウイルスの感染拡大が転換点を迎え、人・モノの移動が正常化する中で、発揮すると考えられます。当面は、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかる時期を根気よく待つ展開が続きそうです。(三井住友DSアセットマネジメント 3/19 マーケットレポート)

 https://www.smam-jp.com/market/report/marketreport/usa/news200319us.html

このころになると諦めモードのように読めますね。ただし、皮肉なことにこの直後が底値になります。

今後も日々の値動きに対しても様々な解説や報道がされると思います。しかしながら、あらためてこうして見ると、ニュースや解説などに振り回されずにコツコツと積立を継続することがいかに大切かがわかるのではないでしょうか?