取崩し運用シミュレーション 2020年3月末

上図は 2013年末に3000万円で運用を開始、その後半年ごと(6月と12月)に63万円(税前)の取崩しをした場合のシミュレーションです(シミュレーションの前提・注意事項などはこちらをご覧ください )。

2020年3月末時点のポートフォリオの評価額は、26,578,023円、取崩し額合計は756万円、合計34,138,023円となりました。ポートフォリオの評価額は前月末の38,245,829円からマイナス4,107,805円、10.74%のマイナスでした。

このように大きな下落があると元本割れを取崩していくことになります。精神的にはきついですが、値動きによってアクションを変えることなく継続することが目的にかなうと考えています。

ニュースなどでは今後の見通しについての解説を聞くこともあるかもしれません。また日々の大きな値動きを見ると不安になることもあるかもしれませんが、資産運用では、時として起こるこのような暴落を乗り越えて継続することで成果を得ることができると考えています。

多くの人(解説など)は、マーケットや経済の予測など、本来私たちがコントロールできないことに目を向けています。これらを予想して上手に当て続けることができるのであれば良いのですが、実際には難しいのではないでしょうか?

このような難しい環境で私たちが心がけることは、「自分がコントロールできることに注力する」ことです。具体的には2つのポイントがあると思います。

  1. 計画より多く取崩す予定が数年のうちにありそうか?
  2. ポートフォリオの値動きの幅は自分が耐えることができる範囲か?

傷が深ければ元に戻るまで数年の時間がかかるかもしれませんが、時間をかけることができるなら回復を待つことができます。今回のコロナショックでは、企業活動、経済活動が再開する目途が立たないのが大きな不安の原因ですが、いつかは終息し、企業活動は必ず再開すると考えてよいのではないでしょうか?

ただし当面は新しいネガティブな材料に対しては大きく値下がりすることも十分に考えられます。時間をかければ元に戻る、とはわかっていても大きな値下がりに耐え切れなくなってしまわないように、許容できる値動きを勘案したポートフォリオ(商品の組合せ)にしておくことが大切です。

自分でコントロールすることが可能なこの2点を抑えておけば、あとは投資先の企業が活動を始め、売上・利益を出してくれるのを待っていればよい、という事になります。

2001年には民間の航空機が高層ビルに突っ込むという想像もしていなかったテロが起きました。2008年には回収が難しいであろう人に貸したローン債権を束ねて安全に見せた「サブプライムローン」の破綻からリーマンショックが起きました。

株式市場は少なくとも過去の数々の「ショック」を乗り越えてきました。おそらく今回のコロナショックも乗り越えていくと考えて良いのではないでしょうか?